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Harmonic.Resonance.Healing.Art

自分でいる事。

自分らしくいることって、本当に難しいですね。


自分らしくいるという事は、自分の中の「イエス」と「ノー」に正直である事だと私は考えています。毎日、一瞬一瞬、私たちは選択をしています。そんな事ない、これは私の選択ではなくて、家族が決めた事だ、とか社会のルールだとか思いますよね。そうなんですけど、そういう時って、無意識に家族、社会のルールに従うっていう選択をしているんですよね。その選択の積み重ねが、今の「私」を形作っています。その選択の中に、どれだけの妥協(自分の中のイエス・ノーと違う行動をする事)があるでしょうか。理由はなんであるにせよ、少なくとも私は、日々沢山の妥協をしていると感じています。


自分らしくいる事ためにも、まずは自分の正直な氣持ちに氣がつき、無意識の妥協を減らしていく事が大切だと考えます。周りに合わせるのは、自分のしたい事が分かってからでも遅くないと思うんです。言葉を変えると、周りに合わせるかどうかの選択をしてもいいと思うんです。



「ノーと言わない日本人」と言いますが、私は「ノー」の感じ方も、言い方も知らずに育ったので、アメリカに来てしばらくはめっちゃ苦労しました。アメリカ文化では、曖昧なのが伝わらないんですね。ニュアンスは察しないんです。空氣は読むんじゃなくて作るんです。みんな自分がはっきりしていますから、そういう人たちに囲まれた中で、ぽわーっとしていたら、いろんな事が全部勝手に進んでいくんですね。自分の氣持ちと外の流れが揃っている時は楽ちんなんですけど、自分の中でノーが出ていながら、それが分からずに流されていると、それはもう妥協の連続で、氣がつくと自分の思っていたところから遥か遠くに辿り着いていたりします。このまま流されていたら、病氣になると思いました。


そんな訳で、私は日々自分の直感といいますか、「イエス」と「ノー」を聞く練習をしています。練習していて氣が付いたんですけど、私はとてもわがままなので、答えが結構はっきりしています。嫌な事は嫌ですし、やりたい事はもうずーっとやりたいのです。


練習の成果もあって、自分の氣持ちは少しずつわかる様になったのですが、今度は伝え方が分からないんですね。「ノー」って言った事ないから、人にノーって言う時に変に氣がたかぶってしまって、衝突を繰り返しました汗。うむ。どうしたら相手を尊重しながら、妥協せずに言いたい事を言えるのか。この研究課題に、多分3年くらいを費やしました。いつも成功するわけではないし、今でも言いづらい事を言うのは緊張することもありますが、研究の成果もあり、少しずつ言いたい事を言える様になってきたと思います。



[言いたい事を言う、したい事をする]

折角研究してきたので、私なりの技を書いてみようと思います。


1.直感を聞く練習をする

スーパーでお菓子の前に立って、好き、嫌いを感じていく、車を見て、好き、嫌いを感じていく。初めていく場所に降り立った時、好きか嫌いを感じてみるなど、とにかく思い立った時に練習します。やっているうちに段々自分の傾向が見えてきます。コツは、嫌いなものがあってもいいと自分に許可を出すことです。


2.心がワクワクする事を選ぶ

これは1に似ていますが、旅行先を決める時や、お洋服を買うとき、お友達と会う約束をした時など、色々検討を始める前に、心がワクワクするかどうかを感じます。現実はお金や時間の制約があったり、他の人との交渉があったりして、なかなかいつでもワクワクを選ぶ事は難しいかもしれませんが、ワクワクは自分のしたい事を教えてくれる感情ですので、出来るだけワクワクを選んでいきたいものです。

3.ノーは、出来れば思った瞬間に伝える

例えばこれはアメリカあるあるですが、ゲストの方が靴を履いて家に入ってきた時、靴を脱いでいただけますか?ってすごく言いにくいんです。言いにくいんですが、時間が経てば経つほどもっと言いにくくなるので、出来れば氣が付いた瞬間に、丁寧に相手に伝えます。すぐ言うどろどろが心の中で育たないので、びっくりするくらいすんなりと聞いてもらえます。ちなみに身近な人にノーを言う場合は、丁寧に伝えると言う事がかなりキーになると思います。乱暴になると、その言い方で言い争いになりかねません。

4.自分はこう思うと、一人称で喋る

誰かと意見が対立した時、相手のアイデアを尊重した上で、私はこうしたいです、という言う方をします。ダメ出しはせずに、自分の思いだけを肯定的に話します。相手の意見も、自分の意見も平等にテーブルに上げる事が出来ると、対立ではなく、どうやってその違う意見を共存させるか、または今回はどちらを選ぶか、という話し合いをするチャンスに発展します。

5.誰かと常に同意している状態を諦める

私はどうしても仲がいい人とほど、無意識にいつも同じ考えでいたい、賛同して欲しいって思ってしまいます。でも私たちは皆違う魂ですから、100%全部一緒ってすごく難しいですよね。なので、どんなに大切な人でも、それぞれの好みや意見がある事を認めて、常に同意している状態を諦めます。氣が合わない事は別々にやればいいんです。そうなんだねここは違う意見だね、と出来ると、自分を曲げる必要も相手を曲げる必要もなくなります。


6.変化を受け入れる

好みは時間と共に変わっていきます。だから1年前にノーだった事が、今はイエスだったり、昔苦手だった人が親友になったり、自分の中のイエス・ノーにはそんなに一貫性がないんだと思います。(もちろんこれだけは貫き通したいという事はあるかもしれません。)他の人もそれは一緒で、私たちは変化の中を生きています。変化を受け入れると、人の意見が変わったり、自分の好みが変わったりするのも楽しく受け止められます。



武道の達人は、どんなに劣勢な環境でも、自分が負ける事を考えないと聞きます。ただただどうやって自分の呼吸を保ち、この場を自分の氣で制するか、という様な事に集中しているのだと思います。あ、どうしよう、あの拳が胸に当たったら死んじゃうな、逃げようか、どうしよう、って迷ってたら命がないので、当然と言えば当然のことかもしれません。


私たちの生活の中には、この様な緊張感のある瞬間て本当に少ないですね。命の危険にさらされるなんて、なかなかないですよね。ゆるーっとしていても死なない。食べ物はある、やる事もそれなりにある。どうしても色々鈍ってしまいます。まあいっかー、って思っちゃいます。それでも、毎日を氣持ちよく過ごすためにも、自分の事を知って、自分らしい選択をしていきたいものですね。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

愛を込めて

きょうこ


Art credit: Kazuhisa Kusaba/Yume-Fuji

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