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Harmonic.Resonance.Healing.Art

意識のじかん、体のじかん

今回は氣が実となって現れるのには時間がかかります、というお話です。



立春を過ぎて、自然は春の氣に満ちていますが、春っていってもまだまだ寒いし、春って感じしないですよね。2月の頭なんてまだまだ冬で、3月の終わり頃、桜が咲く頃になってやっと、うーーん春って感じー!ってなりますよね。大氣が春になってから、春が実際に目に見えるものや、肌で感じられるものになって現れるには時差があるんですね。


この時差は体にも、私たちの生活にも、夢にも、至る所に現れます。


未病って聞いた事があると思うのですが、体の不調が形になって現れる前に、氣の乱れを整えて、病氣を未然に防ぐという東洋医学の考え方です。春が現象として現れる前に、春の準備を整えるという感じです。


氣は私たちの意識に寄り添います。

例えばイライラは氣ですから、イライラがずっと続くと、それがなんらかの形で体や生活に表れてきます。逆に、感謝の氣持ちを意識し続けていると、ある時それがなんらかの形で生活に表れてきます。私たちの意識や行動(どちらも目に見えない動きですね)が、私たちの現実(目に見えるもの、形)を作り上げていくんです。


何か意識に大きな変化があった時、現実が追いつかなくて絶望したり、何も手につかなくなってしまう経験があるかと思います。

例えば私は、28歳の時に自我の崩壊(今まで積み上げてきたものや、自分の持っているもの、自分の存在価値の様なものが一氣に無意味になってしまう感覚です。)を経験しました。なんで私ここにいるんだろう?私って誰?私はこの先に続く未来を生きるのか?とか、ずどーんとした質問が頭の中に押し寄せてきて、何も手につかないんですよねー。毎日ただ悲しくて悲しくて、会社のコピー機のボタンを押して涙がこぼれ、トイレで泣き、電車でマスクして泣き、ああ、これは困ったもんだと途方に暮れたのを覚えています。氣、意識に大きな変化が起きている状態です。今までの均衡状態に新しい氣が流れ出しています。それでも今までに作ってきた現実はそのまま流れていくので、氣と実に大きなずれが出来て、しんどくなります。


*ちなみに、ここに長居をすると体力と氣力を消耗しますので、この様な状態にある時は、助けを呼んでください。お友達でも、家族でも、ご先祖さまでも神様でも、プロの方でも、とにかく助けを呼んでください。どうかお一人で抱え込まないでください。

それでしばらくずどーんと落ちてると、ある時ふと、じゃあどうしようか?ってなるんですね。下向き、内向きの氣に、外向き、上向きの氣が加わってきました。この意識が動き出してしばらくすると、行動が変わってきます。当時の私の場合は、海外に出たかったので、英語の勉強を始めたり、留学セミナーに行ったりしていました。まだまだ氣と実に差があってしんどい期間ですが、辛抱の時です。


行動が変わってくると、今度はその行動にあった現実が動き出します。私の場合は、外国人のお友達が出来て、週末に一緒に遊ぶ様になりました。ずどーん発動から半年くらい経っていたと思います。思いが少しずつ形になってきて、随分と楽になったのを覚えています。そうしているうちに、元夫に出会い、2年後にアメリカに来ていました。色々思う事はありますが、当時は本当に嬉しかったです。


これ、すごく極端な例ですが、冒頭の春のお話と同じ構造ですよね。氣が変化してから、現実がその氣に沿うには時差があるんです。

この氣から実への変化のスピードは人によって異なりますし、何をしているかによっても異なります。また、現実化される形も千差万別です。あと、小さい時に長い事お稽古事をしていた方はこれを無意識的に知っているかもしれません。大事なのは、氣が積もって実になるというセオリーです。


この先には、夢に見ていた事が現実になってから、今度はそれを育てていくというまた途方もない作業がありますが、私はそれを語れるほどの経験がないので、いつかの未来でお話できる様になっているといいな、と思います。



「今の現実は、過去の積み重ねの結果です。」

これ、最近友人に言われてはっとした言葉です。


今私の座っている椅子は、過去の私が氣に入って購入したものです。今の私の体は、私が食べてきた食べ物、行動、考え、環境などの様々な要素から出来上がった結果です。それはもしかしたら、今の私の意識とずれがあるかもしれませんが、それで良いと思うんです。過去の私が、その時のベストで選んできたんですから、失敗も損も全部愛おしいんです。私たちは日々新しい刺激を受けて、変化していますから、違って当たり前です。

今が氣に入らなければ、今日から新しい氣を注入していったらいいんですね。うむ、ちょっとここを改善してみよう、って。そしたら、1週間後には違う結果が出ているかもしれません。1年後には驚くほど違う所に行き着いているかもしれません。



意識のじかんと体のじかんのずれを知ると、自分に優しくなれるのではないかと思います。このずれを知っていると、意識が現実を責め出したら、悲観するのではなく、変化を選ぶ事ができるのではないかと思うのです。


春です。草花も木も長い冬を超えて、春の暖かい日に向けて一斉に芽を出して花を咲かせます。自然がそうする様に、私たちも氣持ちよく、格好良く変化していけると良いですね。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

愛を込めて。

きょうこ

Photo credit: Kelly Sikkema


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